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集談会
pp.420-421
発行日 1955年6月20日
Published Date 1955/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201635
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第535回東京外科集談会 30.2.26.国立東京第一病院 佐藤 功,他
1)慢性非特異性限局性腸炎の再発例
55歳男,右下腹部の鈍痛と腫瘤のため,虫垂炎の診断にて開腹,腫瘤を含めて回盲部切除,病理学的に慢性非特異性限局性腸炎と診断された.その後横行結腸に超手拳大の腫瘤を発見.回横行結腸切除術,更にその後回結腸吻合部に鶏卵大の腫瘍と同時に腸瘻を認め,その後健康.毎回の切除標本とも組織学的に非特異性慢性炎症像を呈していた.
本症はクローン氏病に一致するが斯る慢性型は本邦には少ない.再発は腸切除不充分なるによること多く,肉眼的変化のみに頼ることは再発を招き易い.同時にロイマチス様関節痛があつた.ロイマチスと関係があると云う者(Ward von Patter等)もある.
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