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集談会
pp.143-145
発行日 1955年2月20日
Published Date 1955/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201578
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第532回東京外科集談会29.11.20. 1)膵臓に転移せる悪性黒色腫の1例
東京警察病院外科 山崎秀雄外
55歳男子,左足踵の黒色母斑の膵臓転移に対し膵頭十二指腸切除施行.手拳大の腫瘍にして細胞中メラニンを多量に含有す.各国文献中黒色腫は201例で,膵臓転移あるもの11例,これを切除治癒せしめたのは本邦第1例である.
2) 胃エォジノフイロームの1例
慈大大井外科 本島桂三
53歳男子,主訴は空腹時上腹部痛.陰影欠損もあり胃癌の診断のもとに開腹,大彎側胃後壁高位の腫瘤で,肝,膵尾,脾へ濔漫性浸潤あり,粘膜下のものが潰瘍化せるものであつた.組織学的にeosinophilic granu—lomaであつた.通常アレルギー疾患が認められ血中エオジン細胞の増加があるものであるが,本例とアレルギーとの関係は認められなかつた.従つて原因不明である.
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