Japanese
English
症例
空腸癌の2例
Two cases of primary carcinoma of the jejunum
石井 正文
1
,
藤本 吉秀
1
,
二之宮 景光
1
Masabumi ISHII
1
1東京大学木本外科
1Surgical Dep't. of Medical School, Tokyo University
pp.883-887
発行日 1954年12月20日
Published Date 1954/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201548
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小腸に原発する癌は,他の消化器に発生する癌に比較して甚だ少く,殊に空腸癌は極めて稀とされている.文献を見ても,本邦に於ては昭和2年に室月1)が報告して以来僅かに10例を数えるに過ぎず,欧米に於ても1824年にSorlinが最初の報告をしてから約200例の症例を見る程度である.稀な疾患である上に,臨床的に診断をつけることが一般に困難であり,従つて手術の時期がおくれて予後が悪いことを諸報告者がひとしく強調している.我々は腸狭窄症状を呈した患者で,手術により空腸癌と確診した2例を経験したのでこゝに報告し,併せて文献的考察を行い,諸家の御批判を仰ぐ次第である.
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