Japanese
English
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Schloffer氏腫瘍について
Schloffer's Tumor
上田 和夫
1
Kazuo UEDA
1
1久留米大学医学部外科学教室
1Surgical Department of Medical School of Kurume University
pp.687-690
発行日 1954年9月20日
Published Date 1954/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201519
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緒言
1899年Schnitzler1),1901年Braun2)は夫々ヘルニアの手術の後に大網に発生した炎症性新生物に就て記載しているが,その後1908年にSchlo—ffer3)はヘルニアの手術後に腹壁に発生した炎症性腫瘍を経験し,之れを詳細に検討した結果,斯る腫瘍は創内に残存した結紮糸等の異物に原因すると主張して以来,斯る腫瘍を一名Schloffer氏腫瘍と称えられる様になつている.
その後Myerson4),Heymann5)等は虫垂炎その他の開腹術後に生じた腹壁腫瘍について報告し,更にHain6),Mandel7)等は開腹術及びヘルニア手術後に生じた該腫瘍に関する業績を相次いで公けにした.我が国では昭和9年武藤8),又その後山川9)松本10)等の経験例の報告がある.
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