Japanese
English
綜説
限局性廻腸炎について
A Case of "Ileitis terminalis".
名和 嘉久
1
,
高橋 俊哉
1
,
服部 保
1
Yoshihisa NAWA
1
,
Toshiya TAKAHASHI
1
,
Tamotu HATTORI
1
1名古屋大學戸田外科教室
1Toda Surgery of Medical Department Nagoya University
pp.295-299
発行日 1953年6月20日
Published Date 1953/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201244
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1932年Crohn,Ginzberg and Oppenheimer氏等が廻腸下部に発生する非特異性炎疾患としてRegional ileitisを発表して以来,今日迄に我が邦においても多数の発表を見,急性型は稀有症の域を脱する感があるが,慢性型は我が國では諸外國に反し極めて稀である.尚発病原因も確定的な意見無く,更に治療法についても定説を見ぬ未解決の点多き疾患である.
我々は最近名古屋大学病院戸田外科並に大垣市西濃病院外科に於て,本症の急性型8例及び慢性型にて腸狭窄症状を呈し,腫瘤切除術を行い,一時治癒せりと思われしも10ヵ月後に再び同様なる症状を呈し,再度切除を施行し,治癒せる興味ある経過を取れる1例を経驗したので,症例は表を以て簡單に記し,第9例の慢性型は経過に就てやや詳細に記し,主として我々の経驗に基き分類診断並に治療法についての私見を述べる.
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