今月の主題 内科医のための痴呆の最新知識
脳血管性痴呆
限局性病変による痴呆
秋口 一郎
1
1京都大学医学部附属病院神経内科
pp.1854-1856
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905306
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●限局性病変による痴呆は,①視床型,②海馬型,③側頭葉皮質下型,④前頭葉皮質下型,⑤その他に分けられる.
●①〜③は主に梗塞,一部出血(血腫)により出現し,④はくも膜下出血やそれに伴う血腫により好発する.いずれも急性発症で優位側病変が多い.
●これらの多くの患者では一般に脳梗塞であれ脳出血であれ,急性期の傾眠,自発性低下,confusionのあとにエピソード記憶ないし生活記憶の障害(健忘)を主訴として外来を訪れる場合がほとんどである.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.