Japanese
English
綜説
Fallot氏四徴症に対するPotts氏手術の経驗
Experience with Potts Operation for the Relief of Tetralogy of Fallot
木本 誠二
1
,
小谷 彥藏
1
,
吉村 享
1
Seiji KIMOTO
1
,
Hikozo KOTANI
1
,
Tooru YOSHIMURA
1
1東京大學木本外科
pp.427-430
発行日 1952年9月20日
Published Date 1952/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201081
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Fallot氏四徴症の本態並びに手術治療に関しては前に別稿1)に記述し,又他の心臓疾患に対する外科的治療とともに近く綜説記述する2)筈である.これに対する吾々のBlalock氏手術の経驗はそめ2例を本誌に既報3),本年4月の日本外科学会総会宿題報告中には5例を報告したが,その後更に今日まで6例を経験,計11例の手術の経驗に基く術式の選択並びに成績に就ては何れ機会を改めて考察する筈であり,第1表に総括される通りである.定型的のBlalock氏手術を正しい適懸の下に行つた6例は総て経過良好で,殊に1例は動脈血酸素飽和度47%という高度のチアノーゼを呈する6歳の男兒であつたが,鎖骨下動脈と肺動脈の吻合が開通すると同時に,未だ気管麻酔下に開胸中であるに拘らず見る見るチア年にPotts,Smith and Gibson氏が大動脈肺動脈直接吻合3例を発表したのに始まり,前者同様一般に実施されるようになつたもので,文献的の概観に就ては別項1)2)に記述したから本稿には省略する.Potts氏は昨年270例を報告している.
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