最近の外國外科
脊髄損傷後に起る体内蛋白質消費亡失を防ぐためにTestosterone propionateの使用,他
I. S. Cooper
pp.367
発行日 1952年7月20日
Published Date 1952/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201061
- 有料閲覧
- 文献概要
脊髄の高度損傷後に栄養状態を十分保持させることは屡々非常に困難である.そして体蛋白質の亡失,血清蛋白含有量の低下,体重の減少,褥瘡の発生等が起つて来る.これ等の状態を防ぐため著者たちは15名の重症脊髄損傷患者に毎日Testosterone propionate 50〜lOOmgの筋肉内注射を施した.又対照として同様の重症脊髄損傷患者にこのホルモン剤を與えずに,その他は全く同様の治療法を施して比較して見た.その結果このホルモン剤を與えられた患者群は対照群よりも尿中窒素及びクレアチンの排泄量が極めて少く,蛋白質代謝の状態が良好で且つ低蛋白血症の程度も軽く,褥瘡の発生も少くあつたことを認めた.(J. A. M. A. 145:P. 549, 1951).
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.