Japanese
English
症例
直腸後腫瘍
Retrorectal Tumor
眞鍋 欣良
1
,
中野 勉
1
,
村上 博孝
1
Kinryo MANABE
1
,
Tutomu NAKANO
1
,
Hirotaka MURAKAMI
1
1廣島醫科大學上村外科教室
1Surgery of Department of Hiroshima University of Medical School
pp.346-349
発行日 1952年7月20日
Published Date 1952/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201054
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直腸外の仙骨前部乃至直腸後腔に発生する腫瘍を総称して直腸後腫瘍と呼んでいるが之れに関する報告は比較的少い.從来尾仙骨部には色々の複雑な胎生時の変化が起ると云われていて1)2)3),畸形腫4)5)6)7)皮様嚢腫8)9)10)髄膜瘤11)12)等の先天性腫瘍が仙骨前部に認められたと云う報告13)も可成りあるが,直腸後腔の各種腫瘍性疾患に於て論じているもの20)は稀の様である.之れはJackman等14)が述べている様に多くの学者が先天性並に機構異状にのみ論義を集中して此の部の腫瘍性疾患に余り注意を拂わなかつた爲であろうが,実際には直腸後腫瘍は可成り多いものと思われる.
最近吾々は本腫瘍の3例を観察する機会を得たので其の概略を記載して少しく文献的に考察を加えてみたいと思う.
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