Japanese
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今月の小外科・7
植皮術
Skin Grafting
植草 實
1
Minoru UEKUSA
1
1慶應大學義塾大學醫專外科
1Medical College, Keio-Gjuku Univ.
pp.468-469
発行日 1950年9月20日
Published Date 1950/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200697
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- Abstract 文献概要
植皮術(遊離皮膚移植術)は創傷療法,成形術の一として重要な部分を占め日常屡々行われる. 即ち外傷殊に第三度熱傷,その他の大きな肉芽創に或は手術,瘢痕成形等による新鮮皮膚欠損創に広く應用される. 熱傷等大きな創傷では肉芽完成,表皮再生を待期する時は長時日を要し,或は体液め損耗を来し,又結合組織層の形成によつて創傷治癒が困難となる場合がある. 從つてこの際健康肉芽が形成されゝば直ちに皮膚移植を行つて治癒期間の短縮をはかり化膿を予防するのが合理的である. その他顏面醜形,関節特に手指の瘢痕攣縮の成形に際しては單なる成形術では不充分なることが多く,健康皮膚の移植によつて初めて目的を達するのが普通である.
通常植皮術は同一個体に於て身体の一部から他の部分に行われる. 同種間では一旦成功しても間もなく剥脱消失するのが普通で一卵性ふたご間を除いては永久的には成功しない.
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