増刊号 ERAS時代の周術期管理マニュアル
Ⅳ 術中・術後合併症とその管理
1.消化器系
縫合不全(下部消化管)
志田 大
1
,
塚本 俊輔
1
,
落合 大樹
1
,
金光 幸秀
1
Dai SHIDA
1
1国立がん研究センター中央病院大腸外科
pp.216-218
発行日 2014年10月22日
Published Date 2014/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200037
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最近の知見と重要ポイント
□「下剤による腸管前処置なし」は,ERASにおいて結腸および多くの直腸手術で推奨されているが,わが国ではコンセンサスは得られていない.
□ERASで推奨されている「術後早期の経口摂取再開」により,縫合不全は増加しない.
□腹腔鏡手術が増加していることに加え,ERASで推奨されている「硬膜外麻酔の積極的利用」「術中過剰輸液の回避」「術後早期の経口摂取の再開」などにより,手術侵襲に伴う術後腸管麻痺からの腸管蠕動回復が早期に起こるようになったため,縫合不全発症の時期が早くなってきている.
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