Japanese
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臨床報告
Prolene Hernia Systemを用いた高度肥満成人に対する臍ヘルニア修復術を施行した3例
Three cases of umbilical hernia repair in obese adults with the Prolene Hernia System
木村 紘爾
1
,
内藤 稔
2
,
浅野 博昭
1,3
,
池田 宏国
1
,
伊野 英男
1,3
,
佃 和憲
1,3
Kouji KIMURA
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科呼吸器・乳腺内分泌外科学
2岡山医療センター外科
3岡山大学病院消化管外科
キーワード:
成人臍ヘルニア
,
Prolene Hernia System
,
高度肥満
Keyword:
成人臍ヘルニア
,
Prolene Hernia System
,
高度肥満
pp.629-633
発行日 2014年5月20日
Published Date 2014/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105058
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要旨
高度肥満者の成人臍ヘルニア(AUH)は,長期にわたり腹圧に耐えうる修復法が必要であるが,いまだに確立した術式はない.AUHに対してProlene® Hernia System(PHS)を用いた修復術の報告は多いが,ほとんどはonlay patchのみを筋膜に固定するものである.われわれは高度肥満のAUH患者3例に対し,腹圧でinlay patchが押し出されるのを避けるため,筋膜をPHSのinlay patch, onlay patchで挟み込み,非吸収糸で貫通固定する工夫を行った.年齢は30~71歳,BMIは33.4~54.0,ヘルニア門の大きさは2.5×2.0 cm~3.0×3.0 cm,手術時間は90~175分であった.いずれも重篤な術後合併症は認めず,最長で術後6年が経過したがいずれも再発を認めていない.本法の高度肥満者のAUHに対する長期的有用性を示唆する結果と考えられる.
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