Japanese
English
臨床報告
巨大気腫性肺囊胞症の1例―術前後の比較検討
Surgically treated giant pulmonary bulla: pre- and post-operative course
原田 芳邦
1
,
野中 誠
2
,
高坂 佳宏
1
,
三浦 康誠
1
,
早稲田 正博
1
,
石田 康男
1
Yoshikuni HARADA
1
1横浜旭中央総合病院外科
2昭和大学病院呼吸器外科
キーワード:
巨大ブラ
,
肺気腫
,
内視鏡外科
,
呼吸運動
,
呼吸機能
Keyword:
巨大ブラ
,
肺気腫
,
内視鏡外科
,
呼吸運動
,
呼吸機能
pp.500-504
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105026
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要旨
症例は66歳,男性.右横隔膜上に発生した巨大気腫性肺囊胞に対して,完全内視鏡下に3ポートにて囊胞切除術を施行した.本術式を提示するとともに,術前後の呼吸機能検査ならびに胸部X線像の変化について考察を加えた.手術により,対側の横隔膜収縮ならびに左右肺拡張が良好となった.深呼気では術側横隔膜がより挙上して良好な呼気が得られ,心陰影の左方圧排が解除されて左横隔膜の挙上も認められた.このように巨大囊胞切除により呼吸に伴う横隔膜の可動範囲を広げたのみならず,骨性胸郭や縦隔の呼気運動にも影響をもたらし,結果として良好な呼吸状態を示すことが示唆された.
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