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当院は,金沢城や兼六園で有名な石川県金沢市(人口46万人)にあり,2015年春に開通する北陸新幹線の終着駅である金沢駅から徒歩10分の距離に位置しています.戦後の荒廃した状況のなか,「地域住民がいつでも安心してかかれる診療所を」との要望が強く,1949年に地域住民が出資し合って作った「しろがね診療所」が当院の前身です.その後も地域に溶け込んで医療を展開していき,地域の方に支えられた「住民立」の病院として現在に至ります.病床数は314床で20診療科を標榜し,二次救急病院,基幹型臨床研修病院,卒後臨床研修評価機構認定病院(2013年9月時点で北陸唯一)となっています.開設以来「弱い立場の方に寄り添う医療」「いつまでも安心して住み続けられるまちづくり」をスローガンにして,無料・低額診療や,差額ベッド代を徴収しない無差別平等の医療を継続してきました.これらの実績から所属法人は,医療機関として県内唯一の公益社団法人として認可されました.
また当院は,外科学会・消化器外科学会・乳癌学会・がん治療認定医機構・消化器内視鏡学会・消化器病学会・静脈経腸栄養学会の施設認定を受けています.消化器を中心に乳腺・甲状腺,胸部,末梢血管などの幅広い領域の外科診療を行っています.外科スタッフは斎藤典才(副院長:肛門,麻酔科,ペインクリニック内科),筆者(部長:消化器),中村崇(医長:乳腺甲状腺,呼吸器),古田浩之(後期研修医:消化器)の4名で,年間300症例超の手術を行っています.平均年齢は38歳と比較的若く,小さなチームであるがゆえに一致団結した小回りの効く外科医療を,毎日アクティブに行っています.当科の特徴としては腹腔鏡下手術に力を入れており,胃癌・大腸癌の8割,ヘルニア・虫垂炎は全例を腹腔鏡下に施行しています.内科・病理科との合同検討会を毎週行い,診断・手術適応・治療方針・治療結果の検討などを集団で行っています.また,癌全般の患者会(いきる会)や乳癌の患者会(さくら会)があり,術後や化学療法中の患者さんを支える活動を行っています.
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