Japanese
English
臨床報告
S状結腸への直接浸潤を認め大腸内視鏡下生検にて術前診断した尿膜管癌の1例
A case of a urachal cancer invading the sigmoid colon diagnosed pathologically from a colonoscopical biopsy during the preoperational screening
山本 規央
1
,
平松 聖史
1
,
雨宮 剛
1
,
秋田 英俊
2
,
江崎 茂
3
,
新井 利幸
1
Norihisa YAMAMOTO
1
1安城更生病院外科
2安城更生病院泌尿器科
3安城更生病院形成外科
キーワード:
尿膜管癌
,
大腸内視鏡
Keyword:
尿膜管癌
,
大腸内視鏡
pp.1387-1391
発行日 2013年11月20日
Published Date 2013/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104850
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要旨
症例は61歳,女性.下腹部の違和感にて近医を受診し,当院へ紹介となった.CT・MRIにて膀胱頂部から腹膜前脂肪層,腹直筋に広がる腫瘍性病変を認めた.S状結腸への浸潤も疑われた.膀胱鏡検査では,膀胱内腔への圧排所見のみで粘膜への腫瘍の露出は認めなかった.下部消化管内視鏡検査ではS状結腸に腫瘍性病変を認め,生検で腺癌と診断した.尿膜管癌の腹壁浸潤・膀胱浸潤・S状結腸浸潤と診断し,手術を施行した.尿膜管癌は全膀胱腫瘍の0.17~2.8%を占め,大腸浸潤は稀であり,術前大腸内視鏡下生検で悪性像が確認されることはほとんどない.比較的稀な症例と考えられるので,文献的考察を加えて報告する.
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