特集 大腸癌腹膜播種を極める―最近の進歩と今後の展望
扉
pp.1013
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104704
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近年の大腸癌に対する化学療法の目覚ましい進歩は,外科治療にも影響を与えている.肝転移,肺転移などの切除不能転移性大腸癌に対して化学療法を施行し,腫瘍縮小後に切除を行う,いわゆるconversion therapyはその典型的な例であろう.
このようにStage Ⅳ大腸癌の予後改善が期待されているが,Stage Ⅳ大腸癌の腹膜播種をどう扱うかが大きな課題として残されている.大腸癌の腹膜播種症例のなかには長期生存が得られる症例もあることが知られており,この点が胃癌などの他臓器の腹膜播種とは若干異なる点だと思われる.Stage Ⅳ大腸癌全体の予後改善のためには,腹膜播種に対していかに治療するかが非常に重要となってくるのである.
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