Japanese
English
特集 食道癌・胃癌切除後の再建法を見直す―達人の選択
再建法の歴史的変遷と現状
History and up-to-date of reconstruction after esophagectomy and gastrectomy
瀬戸 泰之
1
Yasuyuki SETO
1
1東京大学医学部消化管外科
pp.1354-1357
発行日 2012年11月20日
Published Date 2012/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104338
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
食道癌・胃癌切除後の再建法は,小腸や大腸などほかの管腔臓器切除後と比較すると,明らかにバラエテイーに富んでいる.「胃癌治療ガイドライン」1)には再建法として表1のような手法が記載されているが,それぞれに長短があると明記されている.「食道癌診断・治療ガイドライン」2)では再建経路として,胸壁前,胸骨後,後縦隔・胸腔内が紹介されており,やはりそれぞれ一長一短があると記述されている.再建臓器としては,胃が最も多く用いられるが,ほかに,結腸,回結腸,空腸なども用いられると記述されている.一方,小腸や大腸切除後に再建経路あるいは再建臓器で悩むことはまずないであろう.これだけ選択肢があるということは,明らかに秀でている手法がないということと等しい.
選択肢は経路や臓器だけではない.手縫いか器械吻合か,また,最近では開腹か内視鏡下の違いも論じなければならない.実に悩ましい.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.