Japanese
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特集 最近のトピックス2003 Clinical Dermatology 2003
1.最近話題の皮膚疾患
ラテックス・フルーツ症候群
Latex fruit syndrome
冨高 晶子
1
,
松永 佳世子
1
Akiko TOMITAKA
1
,
Kayoko MATSUNAGA
1
1藤田保健衛生大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Fujita Health University School of Medicine
キーワード:
ラテックス・フルーツ症候群
,
ラテックスアレルギー
,
皮膚テスト(プリックテスト)
,
交差反応
,
生体防御蛋白質
Keyword:
ラテックス・フルーツ症候群
,
ラテックスアレルギー
,
皮膚テスト(プリックテスト)
,
交差反応
,
生体防御蛋白質
pp.11-16
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101225
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ラテックスアレルギー患者がクリやバナナを摂取することで,喉,口,目の痒み,口唇や顔面の腫脹,蕁麻疹,気管支喘息様症状,アナフィラキシーショックを生じる即時型アレルギーをラテックス・フルーツ症候群と呼ぶ.ラテックスアレルギー患者の約半数に食物アレルギーが合併すると報告され,原因となる野菜・果物の報告は多岐にわたる.ラテックスアレルギーおよびラテックス・フルーツ症候群は,現時点では原因物質の接触・摂取を回避することが最良の予防策であるが,交差反応が報告されているすべての食物を回避することは難しい.当科において,複数のラテックスアレルギー患者を対象に,症状が誘発された野菜・果物における臨床症状を分類したところ,より重篤な症状を誘発する傾向のある野菜・果物はバナナ,クリ,アボカド,ソバであり,口腔内症状のみ,または刺激により症状が誘発されている傾向のあるものはメロン,トマト,キウイであった.本稿では筆者らの経験した症例を供覧するとともにラテックス・フルーツ症候群について解説する.
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