Expertに学ぶ画像診断・10
小腸内視鏡
矢野 智則
1
,
山本 博徳
1
Tomonori YANO
1
1自治医科大学消化器内科
pp.90-95
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103915
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はじめに
ダブルバルーン内視鏡(double-balloon endoscopy:DBE)とカプセル内視鏡(capsule endoscopy:CE)の登場は小腸疾患に対する内視鏡的アプローチを可能にした.特にDBEは観察だけでなく処置も行えることから,小腸疾患の診断・治療戦略を大きく変えることにつながった.その後,DBEの2つのバルーンのうち,内視鏡先端のバルーンを省略したシングルバルーン内視鏡(single-balloon endoscopy:SBE)も登場し,現在では両者を総称してバルーン内視鏡(balloon assisted endoscopy:BAE)と呼んでいる.
BAEの基本原理や適応となる疾患は両者共通で,深部小腸に到達できるだけでなく,高い操作性も維持しながら到達できるという点で,従来のpush式小腸内視鏡とはまったく異なっている.本稿では,BAEを中心に解説する.
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