特集 T4の癌―臓器別特性と治療戦略
扉
pp.133
発行日 2011年2月20日
Published Date 2011/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103408
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TNM分類におけるT4癌は各臓器において,一部に炎症性乳癌なども含まれるが,そのほとんどは「隣接臓器にまで浸潤している癌」とされている.隣接臓器といっても,各々の臓器の解剖学的位置関係から対象臓器,対象組織は様々であり,また同じ癌でもその局在によって異なる場合も少なくない.そのため癌の発生した臓器により,その症状,診断法,治療方針,そして手術手技も異なる.そのような各臓器のT4癌を臓器横断的に一つの特集という場で検討してみたい.
隣接臓器に浸潤したようなTNM分類におけるT4癌の治療にあたっては,①術前診断の方法の選択や精度の向上,そして②術前,術中,術後の合併療法も含めた治療戦略,さらに③手術適応判断と高度な手術手技が求められており,外科医の能力が最も問われる分野である.本特集が,読者に有益かつ意義深い特集となれば幸いである.
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