Japanese
English
臨床報告
横行結腸軸捻転症の1例
A case of transverse colon volvulus
吉田 亮介
1
,
小林 直哉
2
,
猶本 良夫
1
,
藤原 俊義
1
Ryosuke YOSHIDA
1
1岡山大学病院消化器・腫瘍外科
2岡山西大寺病院
キーワード:
軸捻転症(volvulus)
,
横行結腸(transverse colon)
,
再発(recurrence)
Keyword:
軸捻転症(volvulus)
,
横行結腸(transverse colon)
,
再発(recurrence)
pp.1705-1710
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103361
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要旨:症例は57歳,女性.既往歴に便秘症があった.子宮頸癌術後7日目に腹部膨満,嘔気,嘔吐が出現し症状の増強を認めたため,腹部単純X線検査,CT検査を施行した.横行結腸軸捻転症と診断し,下部内視鏡にて脱気した.症状は軽快したが,脱気後40日目に再度同様の症状が出現,本症の再発と診断した.内視鏡にて整復したのち,待機的に横行結腸切除術を施行した.術中横行結腸は反時計方向に180°捻転しており,再々発をきたしていた.本症は稀な疾患であるが容易に再発し,治療時期を逸すると重篤となる可能性がある.文献的考察を加えた結果,虚血性変化を認めなくとも横行結腸切除を付加した観血的整復術を行うべきであると考えられた.
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