Japanese
English
特集 乳糜胸水・腹水を考える―その原因と対策
〔術後合併症としての乳糜胸水・腹水―対応に困ったこの症例〕
頸部外科手術後の乳糜瘻
Chylous leakage after neck dissection
原口 正史
1
,
前田 茂人
1
,
藤岡 ひかる
1
Masashi HARAGUCHI
1
1国立病院機構長崎医療センター外科
キーワード:
頸部外科
,
術後合併症
,
乳糜瘻
Keyword:
頸部外科
,
術後合併症
,
乳糜瘻
pp.1366-1370
発行日 2010年10月20日
Published Date 2010/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103210
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要旨:乳糜瘻は甲状腺などの頸部手術後に認められる比較的稀な合併症であり,頸部の胸管本幹あるいは静脈角近傍のリンパ叢損傷による乳糜漏出により発症する.治療法として,まずは食事療法による保存的治療が試みられるが,改善率は20~50%程度とされ,症例によっては治療に難渋することがある.
本稿では,副甲状腺摘出術後に乳糜瘻を発症し保存的に治癒可能であった症例と,乳糜瘻が非常に稀とされる乳癌術後に発症し,再手術によって治癒した症例を参考にして,対策や治療方法について述べる.
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