Japanese
English
臨床報告
十二指腸-横行結腸吻合後,長期生存した上腸間膜動脈塞栓症の1例
A case of long-term survival after total small intestine and left colon resection with duodeno colostomy for a superior mesenteric embolism
西村 卓祐
1
,
木村 正美
1
,
井上 光弘
2
,
松下 弘雄
1
,
原田 洋明
1
,
堀野 敬
2
Takumasa NISHIMURA
1
1健康保険人吉総合病院外科
2熊本大学医学部消化器外科
キーワード:
小腸大量切除
,
短腸症候群
,
長期生存
Keyword:
小腸大量切除
,
短腸症候群
,
長期生存
pp.1749-1753
発行日 2009年12月20日
Published Date 2009/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102912
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はじめに
上腸間膜動脈塞栓症は,初診時には特異的な症状に乏しく,急激に全身状態の悪化をきたすためその予後は不良とされている.また,救命に成功した後にも,短腸症候群(short bowel syndrome:以下,SBS)となることが多く,栄養管理に難渋することが多い.特に残存小腸の長さが50cm以下の症例では高カロリー輸液(以下,TPN)投与下を離脱することは一般的に困難であるとされており,長期生存例の報告も少ない1~5).
今回われわれは,上腸間膜動脈塞栓症にて手術を行い,残存小腸が0cmとなった症例の長期生存を経験したので報告する.
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