私の工夫 手術・処置・手順
腹腔鏡下手術時の小切開創を目立たなくするための工夫
芝﨑 英仁
1
,
松本 潤
2
,
木下 敬弘
3
,
久保木 知
1
,
中村 力也
1
,
岡田 淑
1
,
尾形 章
1
,
宮崎 勝
4
Hidehito SHIBASAKI
1
1国保松戸市立病院外科
2東京都立府中病院外科
3東邦大学医療センター佐倉病院消化器センター外科
4千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
pp.959-961
発行日 2009年7月20日
Published Date 2009/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102630
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
【はじめに】
近年は腹腔鏡下手術が普及し,完全腹腔鏡下手術も徐々に増えてきている.完全腹腔鏡下手術では腹腔内で切除や再建などを行うが,標本などを取り出すためには小切開創が必要となる.われわれは松本ら1)とともに腹腔鏡下手術施行時のファーストポート挿入時に臍切開法を行い,その有用性を報告した2,3).現在では臍切開法を応用し,完全腹腔鏡下手術における標準的な小切開創とすることによって創が目立たないように工夫している.臍切開を行っている病院は全国的に少なくないと思われるが,その報告は非常に少なく4),その方法を詳しく示した報告は現在までのところない.
臍を切開することに対して抵抗がある施設も多いように見受けられるが,実際に施行してみると想像以上にその利点を実感すると思われるため,本稿ではその手術手技を報告することとした.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.