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特集 肝胆膵癌に対する補助療法―治療成績の向上を目指して
胆管癌に対するアジュバントの現状と術前化学放射線療法の可能性
Adjuvant therapy and Neoadjuvant therapy for bile duct cancer
海野 倫明
1
Michiaki UNNO
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器外科学分野
キーワード:
胆管癌
,
塩酸ゲムシタビン
,
術後補助化学療法
,
術前化学放射線療法
Keyword:
胆管癌
,
塩酸ゲムシタビン
,
術後補助化学療法
,
術前化学放射線療法
pp.919-923
発行日 2009年7月20日
Published Date 2009/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102619
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要旨:胆管癌に対する最良の治療は外科切除であるが,その治療成績はいまだ満足すべきものではなく,補助療法の追加が求められている.塩酸ゲムシタビンを用いた術後補助化学療法の有効性に関しては現在,多施設共同第Ⅲ相臨床試験が進行中であり,その結果が期待されている.術前化学放射線療法も肝移植前に施行した成績など,後ろ向き研究では良好な結果が報告されている.われわれは術前化学放射線療法を施行したのちに切除術を施行する方針で症例を集積しており,第Ⅰ相試験を終了し,現在第Ⅱ相試験を実施中である.術前化学放射線療法の長期成績はいまだ明らかではないが,安全性・忍容性には大きな問題なく,今後の発展が期待される.
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