ひとやすみ・46
御用聞き
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.680
発行日 2009年5月20日
Published Date 2009/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102569
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- 文献概要
主治医として行う診療の1つに病棟の回診がある.患者さんの状態が不良の場合には頻回に行われるが,状態が落ち着いている場合には1日1回程度行われるのが一般的である.また,術後の患者さんが多い急性期の外科病棟でも通常は朝に創処置が行われ,夕方には気になる患者さんを見回るだけのことが多い.
私は研修時代に,「御用聞き」と称して頻回に回診することを教え込まれた.また,患者さんは教科書であり,病院にいる間はできるだけ患者さんに付き添い,医学書は自宅で開くように指導された.さらに,患者さんの状態の変化をこまめに把握するのが主治医の義務であり,看護師さんから指摘されてはじめて気づくことは恥であるとさえ教わった.医師になったばかりの頃に刷り込まれた習慣は30数年を経た現在も続いている.まさに「三つ子の魂,百まで」である.
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