昨日の患者
またのお越しをお待ちしております
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.548
発行日 2009年4月20日
Published Date 2009/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102545
- 販売していません
- 文献概要
急性疾患を扱う外科病棟には様々な患者さんが入院する.しかし,同じ病名で入退院を繰り返す患者さんは少ない.ごく稀ながら患者さんの名前を聞いただけで,病棟スタッフ一同が病名を言い当てられる常連の患者さんが存在する.
Sさんは70歳代後半であり,30歳代に急性虫垂炎のため他施設で虫垂切除術を,その1か月後に癒着性イレウスで癒着剝離術を受けた.その後の経過は良好で,転勤で当地へ転居してきた.そして,10年ほど前にイレウスが生じ,当院で癒着剝離術を受けた.さらに1年後に再びイレウスとなり,小腸切除を伴う癒着剝離術を受けた.その後もたびたびイレウス症状を繰り返し,入退院は18回にも及んだ.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.