Japanese
English
臨床研究
気管切開併設頸部食道手術後創感染例の気管切開チューブの支持―着脱容易なクリップ法
Fixation of the tracheostomy tube in patients with wound infection after cervical esophageal surgery with tracheostomy:using a readily detatchable small clip
森脇 義弘
1
,
豊田 洋
1
,
小菅 宇之
1
,
岩下 眞之
1
,
鈴木 範行
1
,
杉山 貢
1
Yoshihiro MORIWAKI
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター高度救命救急センター
キーワード:
頸部食道手術後
,
頸部創感染
,
気管切開チューブ固定法
,
小型クリップ
Keyword:
頸部食道手術後
,
頸部創感染
,
気管切開チューブ固定法
,
小型クリップ
pp.1411-1414
発行日 2008年10月20日
Published Date 2008/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102296
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はじめに
頸部食道の異物嵌頓や医原性損傷で発症から長時間経過した症例では,術前からの食道の損傷や破綻と高度の炎症や感染のため損傷部縫合閉鎖は困難となり,縫合不全や手術創感染,長期呼吸管理の危険が高くなる.気管切開が必要になると,汚染手術創は気管切開チューブ(以下,チューブ)の支持テープ(リボン)の経路上に位置するため,毎日の汚染創処置の際にチューブ支持テープを外す必要が生じる.最近,マジックテープを用いた気管切開チューブ支持装具も製品化されているが1~3),汚染すると洗浄は困難で廃棄せざるを得ない.当センターでは,頸部に頻回の処置を要する創がある症例のチューブ支持固定には,市販の封筒計量用具の小型クリップを応用し,支持テープの着脱を容易にしている4~6).今回,汚染の激しい頸部食道手術後の創感染例での本法の有用性と安全性を検証し,2,3の知見を得たので報告する.
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