外科診療に潜むピットフォール―トラブル回避のためのリスクマネジメント講座・5
見逃されてしまった急性壊死性膵炎
山本 貴章
1
Takaaki YAMAMOTO
1
1東京海上日動メディカルサービス株式会社
pp.1093-1096
発行日 2008年8月20日
Published Date 2008/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102226
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うつ病,統合失調症などを含む様々な精神疾患に罹患している方の診察をする機会は意外に多く,ふだん外科医があまり使用しない内服薬の内容確認が必要になる場合もありますし,臨床症状が典型的でないこともあり,通常以上に慎重な診察が必要となる場合があります.また,様々な訴えを単なる不定愁訴と決め付けてしまうと重大な見落としにつながってしまうこともあります.今回は,アルコール多飲の習慣があり,うつ状態にあった男性に発症した急性壊死性膵炎の発見が遅れ,患者が死亡してしまうという深刻な結果に至った事例について検討してみます.
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