昨日の患者
高齢者の癌は天寿癌
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.1019
発行日 2008年7月20日
Published Date 2008/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102211
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- 文献概要
生を受けた人間は必ず死を迎える.人は死を悟ったとき,大いに落胆し歎き悲しむのがつねである.しかし,死を従容として受け入れ,身近な人々との別れを惜しみながら死に逝く人も稀ながら存在する.
80歳代後半のSさんは7年前に大腸癌の手術を受けた.進行癌ではあったが術後の経過は良好で,好きなゴルフを夫婦で楽しんでいた.久しぶりに来院したので胸部X線写真を撮ると,肺に腫瘍を認めた.そこで,呼吸器内科に紹介した.しかし,肺癌はすでに転移し,また高齢のため,単に対症療法が行われることになった.
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