発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011072016
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指尖部損傷6例8指を対象とし、人工真皮から採取したコラーゲンチップを欠損部に充填した後、青木らの方法に準じて人工真皮で被覆し、basic-fibroblast growth factorを散布した。対象は男4例・女2例、平均年齢56歳、母指2・示指3・小指1で、指損傷部はAllen分類でtype II:1指、type III:4指、type IV:3指であった。治癒までの通院期間は平均89日、処置は平均15回であった。全例、指尖部本来のふっくらとした質感を回復して治癒し、再生した皮膚は瘢痕形成による皮膚緊張も少なく、指尖部本来の柔軟性を回復した。爪が脱落した症例でも全例、爪母部での挫滅は免れていたため、爪床の形態の回復により爪甲に変形が残ることはなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010