外科医局の午後・30
マンモグラフィ教
岡崎 誠
1
1市立伊丹病院外科
pp.516
発行日 2007年4月20日
Published Date 2007/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101765
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50歳を超えて久しぶりに「試験」に挑戦した.NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会主催の「マンモグラフィ読影資格試験」である.このような資格が認定されるようになったのは,40歳以上の乳癌の検診に触診だけでなくマンモグラフィ検査を併用することが望ましいとした厚生労働省の指針が出されたことによるものであるらしい.私は一時,乳癌診療を準専門的に行っていた時期もあったが,転勤で勤務先も代わり,また別の地でゼロから始めるには歳をとりすぎたという理由でここ5年くらいは乳癌診療にはタッチしていなかった.
しかし,どこからともなく「マンモグラフィ読影資格試験」というものが存在するということを知り,資格だけは取っておきたいという気軽な気持ちで講習会付きの読影試験を申し込んだ.講習会前に参考となる本をざっと読んで講習に臨んだが,この考えがいかに甘かったかを理解するのにそれほど時間は必要でなかった.7人ずつに分けたグループ別の講習会が始まったとたんに,私は高いお金を払って安易に講習会に参加したことを後悔した.いきなり「構築の乱れ」のコーナーに連れて行かれた.順番に所見を言って,カテゴリーをつけよ! ということであるが,さっぱり「?」である.なんとか恥をかかないように,とそればかりであっという間に2日間にわたる講習は終了し,続いて行われた100症例のマンモグラフィ読影試験を受験した.結果は望むべくもなく「C」判定で不合格.「D」判定でなかったのがわずかの救いであった.
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