病院めぐり
むつ総合病院外科
藤田 正弘
1
1むつ総合病院外科
pp.820
発行日 2007年6月20日
Published Date 2007/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101695
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本州の最北端にある下北半島は,日本三大霊場の1つである恐山や,薬研温泉,下風呂温泉,湯野川温泉などの名湯で古くから知られています.ニホンザルや寒立馬の生息地であり,また「大間のマグロ」で全国にその名を馳せており,そして最近では原子力関連施設の集中化で話題になっている土地でもあります。むつ市はその下北半島の交通の要所に位置しています.幕末から明治の初頭にかけて,会津藩ゆかり(斗南藩)の武士らの移住・開懇によって現在のむつ市の基盤が築かれたとされており,釜臥山から見た夜景は「あげは蝶」と称される美観を魅せています.
当院は明治7年に青森の私立病院済衆社田名部分院として創立されましたが,明治9年に県へ移管・公立化され,以来,いくつもの変遷を経たのち,昭和46年に現名称となって現在に至っています.診療科21科,病床数487床を有し,下北半島の人口約10万人のへき地中核病院として,また臨床研修指定病院という基幹病院として地域住民の医療を担っています。ことに外科は下北半島で唯一,手術の可能な施設として稼動しており,初期診療から終末医療に至るまで,住民の要望に対応すべく努力しています.
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