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特集 癌化学療法レジメンの選択とその根拠:消化器癌
胃癌に対する化学療法レジメン―術後補助・進行/再発例
Chemotherapy regimens for gastric cancer
篠原 尚
1
,
野村 栄治
1
,
馬渕 秀明
1
,
西口 完二
1
,
谷川 允彦
1
Shinohara Hisashi
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
キーワード:
胃癌
,
化学療法
,
補助療法
,
比較臨床試験
Keyword:
胃癌
,
化学療法
,
補助療法
,
比較臨床試験
pp.1041-1046
発行日 2003年8月20日
Published Date 2003/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101469
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進行・再発胃癌に対する化学療法の有効性はbest supportive careの2.5~4倍の延命効果によって証明されているが,従来頻用されてきたFAMTX,ELF,FPといった5-FUを含むレジメンは奏効率は高くても生存期間において5-FU単独投与を凌駕することはできず,標準療法とはなりえていない.しかしS-1やCPT-11などを加えた新世代の治療レジメンが第Ⅱ相試験で高い奏効率を示しており,第Ⅲ相試験の結果が待たれる.一方,術後補助化学療法に関しては手術単独を対照とした臨床試験自体が少なく,その有用性を検証するに至っていない.現在,優れた経口抗癌剤S-1を用いた比較臨床試験(ACTS-GC)がStageⅡ,Ⅲを対象として展開されている.本稿では胃癌化学療法の代表的レジメンから,大規模な臨床試験で評価されたものを中心に紹介する.
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