私の工夫―手術・処置・手順
直腸前方切除術後縫合不全に対するドレーンの工夫
河原 秀次郎
1
,
牛込 琢郎
1
,
良元 和久
1
,
柏木 秀幸
1
,
平井 勝也
2
Kawahara Hidejiro
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院外科
2東京慈恵会医科大学外科
pp.530-531
発行日 2003年4月20日
Published Date 2003/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101365
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低位前方切除術などの大腸切除術において縫合不全が生じた場合は,一時的なストーマの造設を余儀なくされる症例を経験する.たとえ縫合不全が改善されても,再々手術によりストーマ閉鎖術が必要であったり,患者の精神的肉体的負担は計り知れない.筆者らはドレーンを工夫することで,縫合不全部のドレナージと洗浄を行い,ストーマ造設術を回避してきたのでそのドレーンを紹介する.
ドレーンの作製法と操作法
1.ドレーンの作製法
ペンローズドレーンNo.12(R)を用い,その内腔に14Frネラトンチューブを挿入する(図1).ドレーンの先端を腸管吻合部近傍に留置し,ドレーンを腹壁と最短距離に直線化できるように腹壁を貫いて固定する(図2).ネラトンチューブがペンローズドレーンより4cmほど長くなるようにドレーンをカットする(図3).
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