Japanese
English
特集 Sentinel node navigation surgery―新たなる展開
解剖学・組織学からみたセンチネルリンパ節手法
Sentinel node procedure in view of anatomy and histology
村上 弦
1
Murakami Gen
1
1札幌医科大学医学部解剖学
キーワード:
リンパ節
,
皮質の切れ目
,
節内シャント
,
加齢変化
,
実験動物
Keyword:
リンパ節
,
皮質の切れ目
,
節内シャント
,
加齢変化
,
実験動物
pp.545-551
発行日 2004年5月20日
Published Date 2004/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100615
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要旨:術者さえ心得ていれば,リンパ管系のマクロ的バイパスやリンパ節を介在しない食道のリンパ路は,センチネルリンパ節手法によっても同定できるであろう.しかし腹部・骨盤部のリンパ節では,リンパ節内の表層皮質の切れ目や島状の皮質配置によって生じる節内シャントも考慮すべきである.加齢変化は節内シャントを増強するであろう.加えて,硝子化やアンテラといった一般的加齢変化もリンパ節機能を改変するであろう.トレーサーと癌細胞のリンパ節内の動態に差異があれば,節内シャントや加齢変化はセンチネルリンパ節手法の障害になりえる.また,実験動物を用いたセンチネルリンパ節研究は,その評価のうえで組織学的差異を考慮すべきではなかろうか.
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