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特集 最新の手術器械―使いこなすコツを学ぶ
ラジオ波凝固装置を用いた肝離断術
Hepatic parenchymal transection using saline-linked radiofrequency coagulator
國土 典宏
1
,
有田 淳一
1
,
幕内 雅敏
1
Kokudo Norihiro
1
1東京大学大学院医学系研究科肝胆膵外科・人工臓器移植外科
キーワード:
肝切除
,
ラジオ波凝固装置
,
Dissecting Sealer
Keyword:
肝切除
,
ラジオ波凝固装置
,
Dissecting Sealer
pp.453-457
発行日 2006年4月20日
Published Date 2006/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100412
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要旨:ラジオ波凝固を用いた肝離断装置Dissecting Sealer(DS3.0TM:saline-linked radiofrequency coagulator)が最近開発された.使用法の要点は,まず肝切離線にtractionをかけて広げながら先端部分を軽く押し当て,生理食塩水を滴下しながら通電し,precoagulationを3~5mmの深さまで行う.つぎにprecoagulation部分をやや強めにtractionをかけて広げながら先端を強く押し当てて往復運動をさせて凝固部分を離断する.筆者らは必要に応じてPringle法下にcrush clamping法を併用している.Dissecting Sealerのprecoagulationによる良好な止血効果はこの器械の最大のメリットであるが,この範囲を十分に取りすぎると肝離断に要する時間が延長し,肝実質のロスも大きくなるので,止血効果とスピードの適度なバランスをとって離断を進めていくのがコツである.
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