Japanese
English
特集 無症候性神経疾患の対処
無症候性脳梗塞
Silent Brain Infarction
小林 祥泰
1
Shotai Kobayashi
1
1島根医科大学第3内科
1Department of Internal Medicine III, Shimane Medical University
キーワード:
silent brain infarction
,
silent white matter lesion
,
MRI
,
stroke
,
hypertension
Keyword:
silent brain infarction
,
silent white matter lesion
,
MRI
,
stroke
,
hypertension
pp.319-326
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901751
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はじめに
無症候性脳梗塞の診断基準1)はあくまでも臨床症候と画像診断に基づいたものである。その原因として高血圧性の細動脈硬化に起因するラクナ梗塞が最も多いことはすでに周知の事実ではあるが,主幹脳動脈病変によるものや血管-血管塞栓,心原性塞栓によるものも一部混在していることも知られている。したがって,無症候性脳梗塞の対処に当たっては画像診断のみならず,その背景にある危険因子を出来るだけ詳細に検査した上で行う必要がある。また,無症候性脳血管障害の定義では含めないことになっている脳室周囲高信号域などの白質障害についても,比較的よく見られるものであり無症候性脳梗塞同様に対処のための基礎知識が必要である。本稿では筆者らの脳ドックのデータを中心に,出来るだけ国内外におけるエビデンスを加えて無症候性脳梗塞の対処についてまとめてみたい。
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