Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
T1強調像で,大脳皮質に沿って高信号を示す脳梗塞
High Intensity Cortical Lesion on T1 weighted Image in Cerebral Infarction
小宮山 雅樹
1
,
中島 英樹
1
,
西川 節
1
,
安井 敏裕
1
1大阪市立総合医療センター脳神経外科
pp.178-179
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901401
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症例 84歳の男性
突然の視覚異常で来院した。意識は清明で,神経学的に左上1/4盲が認められたが,それ以外に異常所見はなかった。既往症,家族歴に特記すべきものなし。視野障害はその後も変化なかった。
発症から1カ月後のT1強調像(図1a)で,右後頭葉内側に病変があり,その皮質は高信号,皮質下は低信号を示した。T2強調像(図1b)では皮質,皮質下ともに高信号を示した。MRAで脳底動脈に高度の狭窄が認められ,これによるartery to arteryの塞栓症と診断した。発症から6カ月後のT1強調像(図2a)では,病変の皮質は等信号になっているが,Fluidattenuated inversion recovery(FLAIR)像(図2b)では皮質は高信号を示し,皮質下はT1強調像,FLAIR像ともに低信号であった。またT2*強調gradient echo像(図2c)で,ヘモジデリンを示す低信号は認められなかった。
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