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海外文献抄録—動脈撮影が正常であつたTIA:予後の重篤なことか,予後のよいことか,他
大友 英一
pp.548-549
発行日 1977年5月1日
Published Date 1977/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204073
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TIAを有する患者の60〜70%は内頸動脈系または椎骨動脈系にアテローム硬化性病変を有するが,著者らは226例のTIA中動脈撮影でアテローム硬化性病変の認められなかつた16例を3〜8年,平均5.7年follow upした。35〜74歳で16例中12例は64歳以下であつた。8例は無症状であり,4例は脳梗塞に陥り,内2例は脳梗塞,1例は心疾患で死亡し,1例はTIAを繰返した。他の4例中2例は事故と心疾患で死亡,残りの2例でTIAの出現が認められた。
一方,動脈撮影で異常を認めた210例の内124例に外科的治療がなされたが,45例は死亡した。(13例は脳梗塞,29例は心疾患,3例はその他の疾患)。40例は内科的治療を受けたが12例は死亡した。(3例は脳梗塞,7例は心疾患,1例はその他の疾患),46例は無治療であつたが16例が死亡した。(1例脳梗塞,12例心疾患,3例はその他の疾患で死亡)
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