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総説
クモ膜下出血時における脳血管攣縮—その臨床面について
A Review:Vasospasm following subarachnoid hemorrhage:its clinical aspects
斎藤 勇
1
Isamu Saito
1
1三井記念病院脳神経外科
1Neurosurgical division, Mitsui Memorial Hospital
pp.369-385
発行日 1977年4月1日
Published Date 1977/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204047
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I.はじめに
クモ膜下出血(SAH)後に発生する血管攣縮(vasospasm-spasmと記す)の臨床的意義について,脳動脈瘤破裂によるSAHの場合を取り上げ,脳動脈瘤の急性期治療におけるspasmの問題を中心に,考えてみることにする。
1949年,Robertson58)が,破裂動脈瘤によるSAHと関連して脳動脈のconstrictionに注目し,1951年,Eckerら26)が,血管撮影上のspasmについて,動脈瘤近傍や離れた部分の動脈のfocal, segmentalあるいはdiffuseなnarrowingを報告したことが,この問題の発端37)とされる。
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