座談会
ギャルサン教授を偲んで(その1)
萬年 甫
1
,
塚越 廣
2
,
吉倉 範光
3
,
鳥居 方策
4
,
平山 恵造
5
,
高橋 和郎
6
,
萬年 徹
2
,
豊倉 康夫
2
1医歯大第三解剖
2東大神経内科
3日大神経科
4金大神経精神科
5順大脳神経科
6鳥取大神経科
pp.226-236
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203280
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司会(萬年甫) きよう集まりました8名は,豊倉先生を除き皆フランスへ留学したときほぼ一年ないしそれ以上の期間レイモン・ギャルサン(Raymond Garcin)教授に師事した面々であります。そのギャルサン先生が一昨年の2月26日に74歳で亡くなられました。もうそろそろ3周忌が来るわけですが,それを機に同先生をしのんで座談会を開いたというわけであります。
ギャルサン先生といっても,遺憾ながら日本ではあまり知られていない。しかしここに並んでおられる方々はギャルサン先生にお世話になつて,そして皆さん日本の神経学界で非常に活躍しておられるのですから,日本の学会としては大変な恩人といえます。その意味で私もかねてよりギャルサン先生に感謝の意を捧げたいという気持をもっておりました。去年の医学会総会の準備会のときに,会頭の冲中先生からだれか外人を呼ぶ人はいないかと言われたとき,私はできましたら神経学の領域でギャルサン先生をお呼び願えないかと申しあげたのですが,いろいろな都合もあつて実現いたしませんでした。しかしもしご招待が出ていたとしても医学会総会は4月初めでありましたから,もうそのときギャルサン先生は世を去っておられたわけです。したがつてこの座談会でその遺徳をしのび,せめてものご恩返しになればと念願しておるわけでございます。
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