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日本では脳神経外科学会によつて脳神経外科医の認定制度が3年前より発足しましたが,アメリカでは13人の構成員よりなるThe American Board of Neurological Surgery INCによって認定医の資格が与えられます。その13人はThe American Association of Neurological Surgeons (別名Harvey Cushing Society)から4人,Society of Neurological Surgeonsにより3人,Ame—rican Medical Associationなど6つの団体から1人ずつ選ばれて構成されます。審査を受けるための資格は,公認の教育病院(大学病院を含む)で脳外科医としてのresidencyを終了することが第一ですが,residencyを終えれば専門医として活躍でき,認定医は特に専門医として必須の資格ではありません。ちなみにBoardをとるのにはresidencyを終えてから2年たたないと申請できません。Boardの試験の方法についてはべつの機会に詳しく紹介します。
アメリカのresidentの具休的なカリキュラムはそれぞれの教育病院の主任によって決められますが,むろんThe American Board of Neulological Surgeryから概要を規定されています(1年の外科の経験—これはintern中にすませてもよい—と4年の脳神経外科の専門教育でそのうち最低30ヵ月は脳神経外科の臨床。そのうえ通算2年間は1ヵ所の病院にいなければならない。さらにrotationで出された病院にも最低6ヵ月は1ヵ所にとどまることなど)。そういうわけで脳神経外科医になろうとする場合,どこかの教育病院に願書を出してresidentとなるわけですが,residentの教育期間も内容もその病院,大学などによつて異なるわけです。短いものでは4年間,長いものでは6年間をカリキュラムに組んでいるところもありますが,4〜5年の研修期間が多いようです。University of California, San Francisco Medical Center (U.C.M.C)では,一昨年まではresi—dencyを4年で終了させていましたが,現在では1年増して5年のカリキュラムに変わりました。アメリカの脳外科医がどういうカリキュラムにのつて教育を受けるのかということを,日本とは医療制度がだいぶ違うので多少納得しにくいところがあるかもしれませんが,このU.C.M.Cを例にとつて紹介してみたいと思います。
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