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アメリカの基礎看護教育におけるシミュレーション教育─サンフランシスコ大学での母性看護学の実践例から学ぶ
齋藤 真希
1
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科博士後期課程
pp.48-52
発行日 2017年1月25日
Published Date 2017/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200670
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はじめに
看護師が臨床でさまざまな場面に対応するには,知識の習得だけでは十分でなく,習得した知識を用いて正しく判断したうえで行動することが求められる。そのため,臨床での実践能力向上を目指すシミュレーション教育にはとても重要な意義がある。日本においても医療施設におけるシミュレーション教育の実践例が多く報告1,2)されており,臨床での卒後教育として新人看護師などの実践力向上に役立てられている。
しかし,臨床における研究や実践報告と比較すると,看護基礎教育におけるシミュレーション教育についての発信は少なく,その導入はまだ十分だとはいえないだろう。今回,アメリカのサンフランシスコ大学(以下,USF)の看護師養成プログラムでの母性看護分野のシミュレーション教育を見学する機会を得たため,日本での現状と比較して検討した。
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