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編集後記
椿 忠雄
1
1新潟大学医学部脳外科研究施設
pp.955
発行日 1966年9月1日
Published Date 1966/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202114
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私は今月をもつて編集委員を辞めさせて頂くことになった。実は1年余り前から辞意を表明していたのであるが後任を引受けて下さる方がいないということで,今まで延び延びになっていた。このたび東大神経内科塚越廣助教授が,お引受け下さることになり,ほつとしたしだいである。
編集委員を辞めるに当つて,編集に関する私の意見を少し長く書くようにという,出版社の御希望もあり,そうしようかと考えたものの,私は,すでに何回かの編集後記に書いてきているので,今さら特別な意見もない。私は元来,学術雑誌の編集後記は無用だと思つている。編集後記は編集を終つたところで,その編集に対する所感を書くものであろうが,本誌のような原著雑誌では,投稿された論文が主体をなすので,積極的に編集する余地はあまりない。それで後記も,いきおい編集委員の医学一般に対する評論的なものが多くなる。私は後記を書くときはいつも,雑誌というものの枠外に出ないように努めたつもりであるが,それでも,その号の雑誌の編集そのものについて述べるという訳にはいかなかった。
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