文献抄録
脳動脈写,他
Lombardi, G.
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Passerini, A.
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Migliavacca, F.
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Perryman, C. R
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Gray G. H.
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Brust, R. W. Jr.
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Conlon, P. C.
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Feiring, E. H.
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Shapiro, J. H.
,
Lubetsky, H. W.
,
Ring, B. A.
pp.758
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201518
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1)はMilano神経科24例の頸動脈一海綿静脈洞瘻の吟味。内頸動脈が静脈洞を横ぎるところで破裂して生ずるので,動脈硬化,拡張期血圧亢進あり。50歳代に多く,♀に多い。三叉神経枝の疼痛,ついで動眼神経麻痺を主徴とするが緩慢な発生と急速な発生とほぼ同数。なかには無症状のものがある。脳動脈写で診断できるが,さらに,鞍部で前床erosion後床・鞍底脱灰(67%),中頭蓋窩で底脱灰・円形erosion (70%),上眼窩裂拡張(62%),視神経管脱灰(55%),動脈瘤壁石灰化著明(33%)などの所見に注意のこと。内頸動脈をしばらく圧迫して脳阻血症の危険を除去したのち,内頸動脈結紮がよい。
2)先天的な脳血管異常6例の示説。胎生hypogl. artery残存で内頸—脳底動脈交通例(痙攣・ストローク・半身麻痺)。胎生trigeminal art. 残存で内頸—脳底動脈交通(頭痛・失神・半身麻痺・項部強直)。頸部の内頸動脈tortuosity・蛇行(脳症状なし)。外頸動脈枝が鼻咽頭を走るために耳に異常な軋るような拍動音を訴える例。側頭葉動静脈瘻破裂,蜘網膜下出血,孔脳症成立という例(突然半身麻痺・失語症)。Sturge-Weber病の脳石灰化部に稠密な血管分布あり,側脳室圧迫,hemiatrophyを示した例。
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