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特集 頭部外傷
〔12〕頭部外傷の病態生理について
STUDIES ON PATHOPHYSIOLOGY IN HEAD INJURY
森安 信雄
1
Nobuo Moriyasu
1
1日本大学医学部第1外科
1The 1st Dept. of Surgery, Nihon Univ. School of Medicine
pp.944-946
発行日 1962年10月1日
Published Date 1962/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201349
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これまでに頭部外傷の病態生理についてやつてきたことをまとめて,重点的に述べることにする。
脳循環 はじめに動物実験について述べると,ラボナール麻酔を行なつて,頭部に打撃を加えた外傷犬についてKety & SchmidtのN2O法相沢氏変法に従つて,脳循環諸量値を測定した(第1図)。打撃直後は髄液圧は上昇し,脳血管抵抗も増大する。脳血流量は減少するが,打撃後1週になると,髄液圧および脳血管抵抗は,依然として上昇を示すが,動脈圧の増加に伴なつて,脳血流量は漸次回復する。その後は髄液圧および脳血管抵抗は下降し,脳血流量は上昇して3週間前後にはいずれもほぼ正常値に回復する。
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