Japanese
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特集 頭部外傷
〔7〕頭部外傷の診断,特に髄液GOTの変動について
STUDIES ON HEAD INJURIES, ESPECIALLY ON THE SIGNIFICANCE OF CHANGE OF GOT IN CEREBROSPINAL FIUID
牧野 惟義
1
,
三輪 哲郎
1
,
原田 雅義
1
,
相馬 哲夫
1
Koreyoshi Makino
1
,
Tetsuro Miwa
1
,
Masayoshi Harada
1
,
Tetsuo Soma
1
1東京医科大学外科
1Dept. of Surgery, Tokyo Medical College
pp.929
発行日 1962年10月1日
Published Date 1962/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201344
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- Abstract 文献概要
頭部外傷の診断という意味で追加したい。われわれは頭部外傷患者髄液中GOT活性値上昇について,昨年の本学会に,動物実験例を発表した。さらに今回は,第1表のごとく頭部外傷53例につき,外傷直後より血液,髄液を日を追つて採取,GOTおよびGPTを併せて測定し,外傷群を荒木教授の分類に従い4型に分け,比較検討した。血清GOT, GPT活性値は,I型,II型において,ほとんど正常範囲の変動であつたが,髄液において,III型,IV型に,高値を示し,特にGOT活性値の増加がいちじるしかつた。
第1図 髄液GOT活性値を●,血性GOT活性値を○で表わしてみると,血清には各型ともほとんど増加が認められないが,髄液では,II型13例中8例,IV型7例中4例に,それぞれ平均単位以上の高値が認められた。
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