Japanese
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特集 脳腫瘍の病理
〔5〕膠芽腫の腫瘍組織およびその境界部の電子顕微鏡学的研究
ELECTRON MICROSCOPIC STUDIES ON HUMAN GLIOBLASTOMA AND ITS BORDER AREA
小泉 準三
1
Junzo Koizumi
1
1千葉大学医学部神経精神科
1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Chiba University
pp.663-673
発行日 1962年8月1日
Published Date 1962/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201299
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緒論
人脳腫瘍に関する電子顕微鏡(以下「電顕」と略記する)的研究については,従来Luse2)3)4)('58,'60—a,'60—b),角田12)('59),その他の報告があり,脳腫瘍組織内血管についての電顕的研究はNyström6)7)(59','60),Luse3)('60—a),Torack11)('61)等によつて報告されているが,まだ十分な検索はなされていない。
著者は,光学顕微鏡(以下「光顕」と略記する)的に組織診断された膠芽腫の腫瘍組織を電顕的に観察したが,腫瘍細胞,腫瘍組織内血管,腫瘍組織内残存有髄神経線維等の他にさらに腫瘍組織と隣接脳組織との境界部領域の組織についても併せて広汎に検索した結果,いくつかの知見を得たので若干の考察を加えて報告する。
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