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特集 脳のシンポジウム
主題 脳循環
脳浮腫の電子顕微鏡学的研究
Electron microscopic Studies in Cerebral Edema
植木 幸明
1
1新潟大学医学部付属脳外科研究施設脳神経外科
pp.555-563
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904349
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I.はじめに
脳腫脹と脳浮腫は定義上区別さるべきであるが,病態生理学上,ことに最近の電子顕微鏡学的研究結果から区別せずに用いた方がよいと思われるので,ここでは脳浮腫ということばで代表させることにした。
脳浮腫が臨床上いかに重要であるかは今さら強調するまでもない。脳外傷,脳腫瘍,血管性障害,炎症,中毒など,あらゆる病変に随伴し,しかもそれがある場合には基礎的疾患を凌駕して,つよく脳の機能をおかす。したがつて古くより多くの研究がなされてきたが,最近はとくに電子顕微鏡学的方法の導入と,新しい生化学的研究方法の採用により,近代的研究の基盤において,ふたたび大きな研究題目となつている。
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